今日、4月16日の完成ドリームハウス(テレビ東京系)を、ついつい見てしまった。
2軒の家が登場。車いじりが好きな若いオヤジと、明るいリビングが欲しいという奥さん。それに小さい子どもが一人。
作られた家は、それぞれの希望をデフォルメしたような家。バカでかい作業用のガレージと、南と西が全面ガラスのリビング(カーテンも無し)、だだっ広いルーフバルコニー。
これが坪49万というのは、とってもオトクだなと思わせる家だった。ただし、住みやすいかというと、たぶんトンでもない家に違いない。夏は灼熱地獄、冬は寒い上に滝のような結露と闘わなければならない。しかも、壁天井全て構造用合板なので、灼熱になったときにはシックハウスも心配だ。
でも、どこか楽しげで、不思議と「いいなあ」と思わせるものがある。これが、家の面白いところだ。家は、物理的な住み心地だけではない。住む人が、楽しい気分になれるかどうか。実はそれが一番大事なんだと言うことを、思い出させてくれるそんな家だった。
問題はもう一軒。棚でできた家、という触れ込みだが。何のことはない、2x4をわざと施工をムズカシクしただけの代物。TSボードという私もよく使う構造用のパネルを使用したのは良いのだが、セメント素材のものをむき出しにするから、ボロボロと粉が家中に舞い落ちている。暑さ寒さも最悪だろう。窓も小さいからなおさらだ。
また、風呂にいくにも、寝室に行くにも、雨の日には傘をさしていくことになる。これは、かの有名な安藤忠雄の住吉長屋と同じだ。
住吉長屋は同じ住みにくくとも、コンセプトの明確かと、それをそのまま形にしたという、建築物としての面白さは確かにあるし、確かに見た目にはキレイだ。しかし、この家は、はっきり言って不細工。コンセプトの盗用と言っったら怒られるかもしれないが、伝わってくるものがない。
この、住みにくくて、実は対して斬新でもなくて、設計屋の自己満足にすぎない家に、坪110万以上のカネが投じられているというのは、施主が気の毒でたまらなかった。実際、インタビューでも夫婦とも暗い顔をしていたのが印象的だった。
このドリームハウスが面白いのは、施主がトンでもないことを希望するからだ。建築家の独りよがりを取材するのはどうかと思う。
ちなみに、施主がトンでもないことを言うという意味では、ビフォーアフターも同じように見えるが、こちらは「困ったこと」と解決する、という番組。ドリームハウスは「困った」というより、「こんな(アホな)ことしたい」という希望を叶えようとするから面白い。
ぜひ、これからもそういう番組であって欲しいと思う。